「会社を辞める時、何から始めたらいいんだろう」
「何ヶ月前に伝えればいいのかな」
「しつこく引き止められたら嫌だなあ」
いざ会社を辞めるぞ!と決断しても、退職前にやること。意外と多くないですか?考えれば考えるほど憂鬱になって先延ばしにしてしまう気持ち分かります。
私は新卒で勤めた会社を退職し、獣医学部を受験しました。今は30代の獣医学生です。
そこでこの記事では「会社を辞めたいと思っているけどどうすればいいか分からない」という人に向けて、会社を辞める時の手順と気をつけたいことを実体験を交えて解説します。
この記事を読めば「会社を辞める7STEP」が時系列でわかります。
私が退職して大学受験をする前に「こんなサイトがあったら良かったなぁ」という思いを込めて作りました。退職を考えている方はぜひ最後まで読んでください。
STEP1 退職前に考えるポイント
退職を切り出す前に以下のポイントは丁寧に考えておきましょう。
- 退職の適切なタイミング
- 仕事を辞める理由を明確にする
- 生活費の計画
- 仕事を辞めた後(転職活動など)の計画
会社や辞める個人によって適切な退職のタイミングは異なります。会社が繁忙期でないか、自分にとっていい選択か、しっかり考えて時期を決めましょう。
僕は次の1月の受験を見据えて、6月に退職しました。
仕事を辞める理由は明確にしておきましょう。僕の場合は「獣医師になりたい」でした。ここがぶれていると引き止められる度に迷うことになります。自分の心に向き合って、明確な理由を探しておくと良いでしょう。
「今の会社がクソだから」とかの理由でもいいけど、聞かれた時に答えられる表向きの理由も考えておきましょう
生活費の計画には、退職金・給与未払いの確認、健康保険の手続き、年金の手続きが含まれます。実際の手続きは退職の話が進んでからで大丈夫ですが、金銭面の概要は掴んで考えておきましょう。
転職活動など仕事を辞めた後のことを決めてから退職しましょう。仕事が辛すぎて「辞めてからどうにかなるだろ」精神でやめてしまうと、生活費が立ち行かなくなり大変になります。
STEP2 直属の信頼できる先輩に話す
直属の部長や課長に話す前に、まずはここから。
辞める2ヶ月前には必ず伝えましょう。2、3個上の仲良い先輩よりも、もっと上の40代くらいで役職についている上司がいいです。
会社によって退職までの動きは違います。その会社の内情をある程度知っている人に、辞めるまでどのように動けばいいのか、誰にどう話をすればいいのか聞きましょう。
僕は入社以来ほぼずっと同じ部署だった40歳前後の上司に話をしました
切り出し方は「〇〇さん。お話があるのですが、今日ちょっと時間ありますか」。10分くらい時間を確保してもらい別室で話をしました。
この時の面談では以下のことをしましょう。
・退職を決断したことを伝える
・退職の希望日を伝え、仕事上問題ないことを確認する(繁忙期でないか、引き継ぎの時間があるかなど)
・この後は誰に話をすればいいかを聞く
・今までの感謝の気持ちを簡潔に伝える
いきなり伝えると相手も驚くかもしれません。
あまり思い入れがない職場で2度と関わる気がないならそれでもいいですが、お世話になった人であれば職場で伝える前に1度相談しておくのをオススメします。
僕は飲み会で「獣医になりたい。真剣に退職しようか悩んでいる」ことは事前に伝えていました。
この時注意したいのが
退職は決定事項だとはっきり伝えること
です。会社を辞める時、一番大切な心構えです。
その理由は
- 自分が迷うから
- 引き止められるから
- 結局ずるずると辞められなくなるから
です。以下で説明します。
会社を辞めようと伝えると、上司や同僚にこのようなことを言われます。
「会社を辞めてその先うまくいかなったらどうするんだ」
「このまま会社にいれば定年まで安泰なのにもったいない」
こう言われて
いやそんなこと分かってんだよ!でも今の会社が嫌だから辞めるんだろうが!
これくらい強く言い返せるなら大丈夫です。あなたにとって退職は決定事項であり、そう伝えて問題ないでしょう。
逆に上司や同僚から「辞めない方がいい」と言われて
いやぁ〜そうなんすよねぇ……俺どうしたらいいっすか?
となるようではあなたは会社を辞めることはできません。
逆にいうと、退職は決定事項だときっぱり伝えられないようであれば会社の人に言うのは時期尚早。自分の心の中に迷いがある証拠です。
家族や友達などもっと身近な人に相談して、自分の心を整理しましょう。
誰になんと言われようと俺が会社を辞める!
このくらい強い気持ちを持てるまで、ぜひじっくり考えてください。
STEP3 直属の上司(部長、課長)に話す
信頼できる上司に話したら次は部長、課長です。
場合によってはもっと上の役職の人と話すことになるでしょう。この辺は前述した、信頼できる上司に教えてもらった通りに動きましょう。
僕の場合、信頼できる上司に話をしたその日中に部長とも話をしました。
ちなみに、退職するかどうか
引き返せるのはこの段階までです
部長にも話を通すと一気に話が進みます。内容は基本的に形式的でした。
- 辞める理由
- やめた後何をするつもりなのか
- 会社への不満
などを聞かれました。
その上で「なんとか改善していくから残ってくれないか」と引き止められることもあるでしょうが、毅然とした態度で断りましょう。
ここでも「退職は決定事項」のマインドは忘れないように注意しよう!
STEP4 退職届を提出する
退職の意思を伝えたらいよいよ退職届の提出です。
退職プロセスを円滑に進め、次のステップに備えるために、以下のポイントを押さえましょう。
退職届の書き方を確認する
退職届は正確に書かれている必要があります。所定の書式や必要事項(氏名、住所、退職予定日など)を漏れなく記入し、署名捺印を忘れないようにしましょう。会社の人事部や上司から提供される退職届のテンプレートを使用することが一般的です。
提出日を確認してから提出する
退職届を提出するタイミングは重要です。通常は、退職予定日の1ヶ月以上前に提出することが求められますが、会社によって異なる場合もあります。会社の規則や契約に従い、提出日を選びましょう。
提出した退職届は人事部や上司に提出することが一般的ですが、会社によって手続きが異なることがあります。必要な書類や手続きを確認し、適切に進めましょう。また、給与や社会保険、年金などの退職手続きもまだやっていない場合忘れずに行いましょう。
STEP5 年金や健康保険の手続きをする
退職後の年金や健康保険の手続きは、退職生活を安心して送るために欠かせないステップです。ここでは年金や健康保険、退職金について解説します。
年金の手続きで確認することは
・国民年金、厚生年金、企業年金などの年金種類の確認
・年金手続きは退職後に必要
・必要な書類を揃える
です。詳しいことは担当者から説明があります。上記3つについて説明がない場合、自分から確認しましょう。
次に健康保険の手続きです。
基本的に
・国民健康保険を継続する
・退職後に個人保険に加入する
の2通りの道があります。
個人保険に加入することも可能ですが、自身や家族の健康状態を考慮して適切な保険に加入しましょう。それが面倒な人、退職後もすぐ働く人は基本的に国民健康保険の継続でOKです
退職金の手続きは支給方法を選択できる場合があります。会社によって細かい手続きは異なるので、基本的には担当者の指示に従えば大丈夫です。
より詳細を知りたい方は「退職後の手続きは何をすべき?必要書類、年金の加入や税金の納付についても解説 | doda(デューダ)」に書いてあるので参照してください。
STEP6 最後まで仕事をやり抜く
退職が決まったからといって、仕事を投げ出すわけではありません。
もう辞めることを決めた会社で働くことは1日であってもきついです。
なかなかやる気が出ない日もあるよね
ですが最後まで仕事をやり抜くことは、職場や同僚への礼儀として重要です。最後まで頑張りましょう。
退職プロセス中に注意すべき仕事上のポイントを紹介します。
業務の遂行
退職の意思が固まっても、最後まで自分の仕事をきちんと遂行しましょう。未完了のプロジェクトやタスクは、同僚や後任者に負担をかけないようにするためにも重要です。残された業務に真摯に向き合い、品質を保つことが求められます。
やる気が出ない日もあると思うけど、同僚に迷惑をかけないよう頑張ろう
スキルや知識の共有
退職前に、自身が持つ知識やスキルを同僚やチームと共有しましょう。プロジェクトの進捗状況などを整備し、次の担当者にスムーズな引継ぎを可能にします。これは職場の円滑な運営に貢献します。
特に自分しかできない仕事をしている場合、引き継ぎ書を作ることも考慮しましょう。
お世話になった人に感謝を伝える
退職の決定を同僚や上司に伝える際、明確かつ感謝の意を込めたコミュニケーションが大切です。感謝の気持ちを表し、円滑な別れと次のステップへの良好な関係を維持しましょう。
退職日まで飲み会や昼食に誘われることも増えるかもしれません。一生で関わるのが最後の人もいるでしょうから、できるだけ積極的に参加することで「立つ鳥跡を濁さず」の精神で職場を去ることができます。
STEP7 残っている有給休暇をとる
退職前に残っている有給休暇を最大限に活用することは、新たなスタートに向けてリフレッシュする絶好の機会です。有給休暇を取得する方法と手続きについて詳しく解説します。
1. 有給休暇の計画
まず、有給休暇の残日数を確認しましょう。休暇を計画的に取得するために、退職予定日からの期間や、取得したい日程を考えましょう。
2. 会社のポリシーを確認
会社によって有給休暇の取得に関するポリシーは異なります。退職前に会社のルールや手続きについて確認し、遵守しましょう。事前の承認が必要な場合もあるため、早めに相談することが重要です。
3. 有給休暇の申請
有給休暇を取得するために、会社が提供する休暇申請フォームやオンラインツールを使用しましょう。申請時には取得したい日程と理由の記入が求められるものがありますが、僕は記入しませんでした。それでも大丈夫です。
4. 有給休暇の使い道
有給休暇を取得する際、その使い道について考えましょう。僕の同僚は、退職前の有給休暇で海外に1ヶ月行っていました。
僕の場合は約3週間の有給休暇をとりました。「獣医学部に行きたい」「翌1月に大学受験をする」という目標があったので1週間は休息に当て、残り2週間は勉強していました。
転職してすぐ働く人は、今まで行けなかった旅行がおすすめ
趣味に没頭したり、リラックスして休息したり。あなたの自由な時間です。有意義に使ってください。
「会社の辞め方が分からない人へ」のまとめ
会社の辞め方が分からない人に向けて書いてきました。
まとめると
STEP1 退職前に考えるポイント
STEP2 直属の信頼できる先輩に話す
STEP3 直属の上司(部長、課長)に話す
STEP4 退職届を提出する
STEP5 年金や健康保険の手続きをする
STEP6 最後まで仕事をやり抜く
STEP7 残っている有給休暇をとる
の7STEPに従えば大丈夫です。
頑張ってください!
私は会社を辞めた半年後に大学受験をし、今は30代の獣医学生です。その辺の内容はこちらにまとめています。
興味を持ってくれた人はぜひ読んでみてください
これからも有益な情報を発信していきます。
終わり。
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