こんにちは。
教室が暑くても「俺だけ暑かったらやだな」と言い出せず、汗だくになる獣医学生ぽこぽこです。
今日は「社会人から大学受験するとき、会社を辞めた方がいいのか」について書きます。
・社会人から大学受験したいけど、いつから勉強したらいいの?
・会社勤めながら大学受験した方が安心だよね?
・大学受験を前に会社を辞めたいけど踏ん切りがつかない
という方に向けて書きます
結論は「辞めない方がいい」です
僕自身は6月に会社を辞め、半年間勉強して共通テストを受験しました。
そこで獣医学部に合格し、今は獣医学生として勉強中です。
僕は「辞めた人」ですが、それでも「辞めない方がいい」と思った理由を体験談も踏まえて説明します。
時間ない方は気になるところからどうぞー
大学受験を前に仕事を辞めた理由
僕も会社を辞めるのは怖かったです。
わかります。
死ぬほど嫌いだった職場ですが、最後の挨拶をするときは不安で泣いてしまいました。
それくらい将来が不安でしたが、結局辞めました。
理由は大きく3つあります。
「一刻も早く獣医師になりたかったから」
これは「早く獣医師になって働きたい」という意味だけではありません。
そういう思いもありましたが、一番は年齢的なことです。
通常の大学は4年制ですが、獣医学部は卒業まで6年間かかります。
「受験をしよう」と思ったのが27歳の頃だから……
1年間準備して28歳で合格したとしても、獣医になれた頃には35歳になってしまいます。
表にまとめるとこんな感じ。
年齢 | |
---|---|
27歳 | 「受験をしよう」と決意 |
28歳 | 勉強して無事合格 |
29歳 | 獣医学部1年生 |
30歳 | 獣医学部2年生 |
31歳 | 獣医学部3年生 |
32歳 | 獣医学部4年生 |
33歳 | 獣医学部5年生 |
34歳 | 獣医学部6年生 |
35歳 | 念願の獣医師! |
せっかく獣医師になっても、35歳で獣医1年生。
獣医師はなって終わりではなく、そこからがスタートだと言われる仕事です。
医者などの専門職もそうですね
獣医師になってから一生勉強。
なのでいい獣医師になるためにも、一刻も早く大学に合格し、一刻も早く獣医師としての勉強を始めたいと思っていました。
「4、5年経って合格すればいいか」とはとても思えませんでした。
仕事のパワハラがつらすぎた
これも会社を辞めた大きな理由です。
職場のストレスが凄すぎて「会社に挑戦を邪魔されている」
くらいの感覚でした。
もちろんそんなことはなく、応援してくれる人もいたんですけどね
お金も溜まるし、仕事しながら受験したらどうだ
っていうアドバイスをくれる友達もいたんですけど、精神的に限界でした。
正直、会社の環境が快適だったら「大学受験のために会社を辞める」という決断はできなかったかもしれません。
強いストレスがあったからこそ、一歩前に踏み出せたのかも
会社を辞めるのは正直とても大変でした。
ですが「今の職場にいたくない」という大きな負のエネルギーは、会社を辞める推進力になりました。
会社を辞める時の話はそのうち書いていきます。
仕事を辞めるまでの勉強に手応えを感じていた
受験しようと決めてから半年間
仕事しながら数学と英語を勉強しました。
そして受けた共通テストで600点を超えたんです。
「これは…来年イケる!」となったんですね。
仕事しながらどれくらい勉強していたのかな
休みの日に2-3時間。「イケる」となってからは4-7時間くらいだよ。平日も1-2時間だったよ。
どれほどの勉強をしていたのか詳しく知りたい方は「【大学合格体験記】社会人から獣医学部に入るまで 共通テストの点数推移」へどうぞ
会社を辞められたのは奥さんが支えてくれたから
色々と辞めた理由を挙げてきましたが、「そうはいうけど辞められないよ!」という人は多いでしょう。
僕がどうして辞められたか。
結局は
奥さんが支えてくれたから
に尽きます。
奥さんが精神的、経済的に支えてくれたおかげで、僕は会社を辞めて大学受験に挑戦できました。
それがなければ、今も仕事を辞められていないかもしれません。
奥さんは出会った頃からずっと僕を支えてくれています。
僕は当初から「会社を辞めたい」という話をしていました。
そして転職を考えている中で、僕の昔からの夢だった「獣医師」が浮上したんです。
まあ…でも……。今さら無理だけどね〜
僕は当時、本気で言ったわけではありませんでした。
ですが奥さんはすかさず
獣医いいじゃん!やったらいいよ!応援する
と背中を押してくれました。
ここから僕の獣医への道が動き出しました。
奥さんがいなければ、僕の「獣医師になりたい」という夢は挑戦すらできないまま終わっていました。
この場を借りて、ありがとう。
僕が大学に入ってからも奥さんは働き続け、今も僕たちの家計を支えてくれています。
僕が大学受験する上で金銭的、精神的な支えてくれる奥さんがいたことがとても大きいです。
我ながら、とても恵まれてると思います
会社を辞めて大学受験をするためには、「独身なのか」「子供、奥さんはいるのか」など家庭の状況によって変わってくると思います。
ぜひ家族と話し合って、実現可能な道を選んでもらえればと願っています。
大学受験前に会社を辞めたメリット
受験半年前に会社を辞めて、結果的には僕は良かったと思っています。
ここまで辞めた理由について話してきたので、
ここからは辞めた後の話を述べます。
まずはメリットから。
仕事からの解放
僕はもともと仕事のストレスがすごかったので、これだけで精神的に休まりました。
仕事を辞めて1週間は勉強せず休憩。
そこから予備校の東進に通って勉強スタートです。
最初2ヶ月は「勉強楽しい!最高!」って感じでしたね
これだけで「辞めて良かったー」って感じでした。
でも結局、本番2ヶ月前くらいには
「落ちたらやばい」
「勉強合ってるか?」
と疑心暗鬼で精神的にもつらい時期がありましたね。
そんな時は「ゴールから発想する合格手帳」を見て自信を取り戻していました。
1週間、1ヶ月単位で勉強計画を立てて、達成できたかを確認していました。
今までの勉強を全て記録していたので、つらい時の精神的支えに!
「ゴールから発想する合格手帳」は受験期のMVPです
詳しい使い方を知りたい方はこちらの「『ゴールから発想する合格手帳』を1年間使って社会人から受医学部に合格した話」へどうぞ。
1日中勉強に集中できる
当たり前なんですけど、想像以上に大きかったです。
仕事をしていた時は休みの日に多くても7時間が限界って感じだったのに、
毎日10時間近く勉強できる。
休みの日 | 仕事の日 | |
会社員時代 | 4-7時間 | 1-2時間 |
辞めてから | 毎日8-11時間 |
伸び率も全然違います。
実体験を例に出すと「数学のベクトル」。
参考書「青チャート」を使って1周するのに2ヶ月かかりましたが、
辞めてからは1週間で十分でした。
どんな1日を過ごしていたか興味ある方は、こちらの「社会人が獣医学部に合格するまでの1日の過ごし方 会社辞める前と辞めた後」をどうぞ。
仕事のこと考えて憂鬱になる時間も減りそうだね。
大学受験前に会社を辞めたデメリット
ここまでメリットを紹介しました。
が!!
正直デメリットの方が大きいです。
だから僕は、同じような境遇の方が相談してきたら
会社は絶対辞めない方がいい!!
と伝えるでしょう。
デメリットについて述べます。
お金が異常に減っていく
これは「当たり前だろ」っていうかもしれないけど、想定の3倍以上のスピードでお金が減っていきました。
まず市民税、社会保険と年金。
平均すると月5ー8万円くらい
この辺の支払いは会社員だった時は自動で給料から引かれていました。
なので実感がなかったというか
毎月明細表見て「なんでこんなに引かれるんだよ!」って怒ってたね
それくらい無知だったので
僕にとっては想定外の出費でした。
会社を辞める前には、生活費だけでなくこの辺の固定費もしっかり勘定に入れましょう
実際の受験にかかった費用ですが、
参考書や予備校代は平均の浪人生よりかかっていないと思います。
この辺の話はおいおい。
後がないので焦る
模試で成績が振るわない時とか
胸の奥に重い何かが詰まっているような感覚になる。
すごい落ち込む
というか焦る。
「あとがない」って思っちゃいそうだね
成績が順調に伸びていればいいんだけどね。そう上手くいかないから怖いよね
といろいろ不安要素を出してきましたが、
この不安を力に変えれる人は大丈夫です。
僕は基本的に「勉強楽しい」「獣医になるぞ」の思いが強く、ずっとモチベーション高くやれた方だと思います。
それでも模試の後は不安でした。
不安に襲われた時、僕はこんなことをしていました。
・「ゴールから発想する合格手帳」で今までの勉強を振り返る
・予備校の人にアドバイスをもらう
・Youtubeや本で勉強法を調べる
自分でモチベーションを保つのが大変っていう人は、「浪人生、社会人受験でつらい時期にモチベーションを上げる方法18選」をどうぞ。
人に会いづらくなる
辞めた会社の人にはもちろん会いづらくなる。
今でも付き合いがある人はいるけど、少ない。
そして久々に偶然会った友達や仕事で付き合い合った人に「今何しているの?」って聞かれる。
これが嫌でした。
結婚式とかにも出づらくなる。
でも気にならない人は気にならないかも。
僕は小心者で周りの目を気にするタイプなので、最初のうちは結構気にしてました
もちろん仲が良い友達には、獣医師目指して大学受験することは言っていました。
けどそれ以外の人。
「できれば誰にも会いたくないなー」と思いながら街中歩いていました。
小さな町だから会っちゃうんだよね。都会だと気にしないかも!
小心者の僕目線で書きましたが、
気にしない人にとっては、どうでもいいことでしょう。
こういう人は「会社を辞めない方がいい」
僕は恵まれていたから会社を辞められて、半年間の受験を経て大学に合格できました。
その中で逆に「こういう人はまだ会社を辞めない方がいいだろう」っていうことも分かりました。
参考にしてくれたら幸いです。
貯金がほとんどない
最低150万円の貯金をおすすめします。
これは誰からの援助がなく1人で受験する場合です。
もちろん、もっと貯められるならその方が絶対いいです。
500万円もあれば大学生活は軽くバイトするくらいで大丈夫でしょう。
僕は先述したように、会社を辞めた時の貯金は120万円でした。
150万円貯められてないじゃん
だから大変だったんだよ!
僕が会社を辞めた時、受験まで半年ありました。
そこまで家計簿もつけていなかったので、正確な出費も把握できていませんでした。
どんぶり勘定なので、お金はどんどん減っていきました。
受験の頃には、残高30万円くらいでしたね。
入学金を払ったあたりでゼロに。
そこからは奥さんに支えてもらい、バイトする大学生活を送っています。
ここまでの話を聞くと、150万円でもギリギリじゃない?
その通りです。あくまで150万円は「受験まで半年間無職でも大学に合格できる」最低ラインだと思います。
何度も言いますが、貯められる人は500万円ほどあれば十分です。
「150万円」の話は、僕みたいに急に思い立った人、すぐにでも会社を辞めたい人に向けての話です。
大学に入ってからの話ですが、
バイトをするのはもちろんですが
大学に入ると、社会人でも受け取れる奨学金が意外とあります
僕は奥さんの扶養に入っている関係でもらえていませんが、
社会人から受験した友達は、奨学金とバイトでどうにかなっているようです。
お金の話は、社会人から受験する人が一番気になるところだと思うので近いうち書きます。
共通テスト600点未満
600点に到達していないのであれば、もう少し点数を上げてからの受験をおすすめします。
今会社を辞めるのはリスクしかないです。
半年あれば600→750点くらいはいけるかもしれません。
僕は半年間の勉強で592点→本番729点でした
ですがもっと高得点が必要な大学を目指す場合、
辞めずにもう少し勉強してからがいいでしょう。
もちろん2次試験の勉強もあります。
2次試験の方が点数上げるの大変だから注意!
この辺りは受験する大学によります。
自分の志望校と共通テスト、2次試験で必要な点数を考えて、「会社を辞めずに受験するのか」「辞めるならいつ辞めるか」など慎重に考えてください。
仕事しながら勉強できていない
「平日は疲れていて勉強できない」
「土日は仕事の疲れを癒すので精一杯」
その気持ちはわかります。
でもそういう方が、仕事を辞めたら1日中勉強できるのかっていうと違います。
仕事を辞めて1日中勉強する人は、仕事をしていても勉強しています。
・Yotubeを見る時間
・ゲームをする時間
・SNSを見る時間
削ろうと思えば削れる時間は必ずあるはずです。
そういうところから少しずつ勉強してみることをおすすめします。
焦って会社を辞めても
「焦りだけ増して勉強が手につかない」
なんてことになったら悲惨です。
ぜひ、仕事しながら少しでも勉強してみてください。
その中で「もっと勉強する時間欲しいから辞める」となるのが理想的でしょう。
「社会人の大学受験 会社は辞めるべき?」のまとめ
結論として大学受験を前に、「会社は辞めない方がいい」です。
金銭面の安心感は何より、精神的にも安定します。
一度会社を辞めると「失敗できない」となって勉強に身が入らない恐れもあります。
僕の場合
・奥さんの精神的、経済的支え
・会社が嫌すぎた
・直前の共通テストで600点超えた
などいろんな要素があって、「辞めて良かった」と言えます。
でも誰にも当てはまるわけではないと思います。
なのでくれぐれも慎重な判断を!
大きな決断です。
家族や友人など周囲の大切な人たちと話し合い、納得できる道を選んでください。
僕の経験が少しでもあなたの参考になれば幸いです。
終わり。
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